トップページ > 地球のかけら

地球のかけら

【第39回】セレスタイト

2008年10月 1日

バーンとアップで写真いきましょう!!

39-tenaoisi1(wikiyori).jpgのサムネール画像のサムネール画像

 

 

39-tennaoisi2(wikiyori).jpgのサムネール画像のサムネール画像

(画像はウィキペディアより)

この結晶、青がキレイだよねー。
一見水晶にも見えるけど形が違う。何の結晶かわかるかな?
それじゃ、もう一枚いってみましょ。

39-tenaoisi3(wikiyori).jpgのサムネール画像

(画像はウィキペディアより)

この写真を最初に見たとき、一瞬トパーズかなって思ったくらい。
それもそのはず、この石の結晶の種類(結晶系:けっしょうけい)はトパーズと同じ斜方晶系(しゃほうしょうけい)。
水晶は断面が六角形だけどこの結晶は平行四辺形。どこをとってもトパーズにそっくり。

見た目で違うのは条線(じょうせん:結晶面にできるスジのようなもの)がほとんどないことと、やっぱり色かな。
鮮やかな青と違う淡い青は空の色にとてもよく似ている。

ちょっと今、空を見上げてみてください。
室内とか夜とかだったらどうしようもないけど、今、見ようと思ったら見られる人ね。
それで、青空が見えたなら、その色をよーく観察してみて。
青空の青って単なる水色じゃなく若干グレーが入っている感じでしょう。
私もこれまでそんなこと考えて青空を見たことなかったから、カミさんにいわれて初めて客観的に空を見てみた。
そしたら、そうなんだよね。単純に水色じゃない。わずかにグレーが入っている。
それがこの石の色。

空の青を持つこの石につけられた名前は天青石(てんせいせき)。
セレスタイト、またはセレスタインといえば、「ああ、それか」って人も多いんじゃないかな。
この名称にも「空色」という意味がある。んー、世界中の人がこの石に対して同じ印象を持っていたってことだよね。


この石はねえ、小さくてもいいから持っていて損のない石だよ。
何でかっていうと、結晶が小さくてもこの色がちゃんとわかるから。
ウチには親指と人差し指で作った輪っかくらいの大きさの母岩に、小さな結晶が2~3本立っている程度のものが1個あるだけなんだけど、でもその結晶はしっかり青い。空色がハッキリわかる。

39-tenaoisi a.JPGのサムネール画像

 

どお? なかなかいい色でしょ。
この結晶、1センチもないくらい小さいんだけど、しっかり青がわかるところがいい。 
反対に大きいものだと下の写真みたいに色が濃くなりすぎの感じがしないでもない。

39-tenaoisi4(wikiyori).jpgのサムネール画像

(画像はウィキペディアより) 

こ、これはこれでいいかも。まるで、深い湖の底をのぞいているよう。


ところでこの石、主成分はストロンチウムという元素なんだそうだ。
で、ストロンチウムって細かく細かく砕いて粉末にして燃やすと真っ赤な炎が出るんだって。
だから何? っていっちゃダメだよ。その赤って花火の赤なんだから。
不思議だよねー。セレスタイトっていったら空色の青が特徴なのに、その主成分は赤の原料なんだから。いったい何が作用して赤が青になるんだろう。
とはいっても、純粋なセレスタイトは無色だからストロンチウムは発色に関係なさそう。
たぶん、紫水晶とかルビーとかサファイアと同じで、何か別の元素がイオンの形で入り込んで色の元になっているんじゃないかと思っている。


このセレスタイト、しばらく店頭から消えていた時期があったんだけど最近また見かけるようになってきた。どうやら人気が再燃し始めているらしい。

それはとっても嬉しいことなんだけど、この石の性質として絶対に忘れちゃいけないことがひとつだけある。
何かというと、セレスタイトはとってもキズつきやすい石で、硬度が3しかないってこと。
3だよ、3。
蛍石でも4なんだよ。
水晶の硬度が7だから、同じように扱ったらたいへん不幸なことになってしまう。
人間の爪が2.5だから、ヘタすると爪でキズがつきかねない。
もし、セレスタイトのビーズでブレスレットを作ったなら、十分注意して扱わないといけないからね。
ああでも、青い石って魅力的なんだよね。取り扱い注意ってわかっていても、やっぱり持っていて損はない石だよ。


原石だろうと丸玉だろうと手に入れたら、これでもかっていうくらい大切に扱わなければならないセレスタイト。
でもちゃんとそのように扱えたなら、たとえ外は土砂降りの雨でもセレスタイトのまわりだけはいつでも快晴だよ。

 

 

本文の終わりです
ページの終わりです
先頭にもどります
オンラインショップはこちら