石川県小松市にオパールと紫水晶(アメジスト)を採りに行ってきました。
ここはふたつの石の産地が車で30分ほどしか離れていなくて、一日で両方採集できるとってもお得なところなんです。
というわけで、最初はオパールから。
オパールが採れるという小川に下りてみると、足下には細かく割られた乳白色の石がたくさん散らばっていた。
和名を蛋白石(たんぱくせき)というオパールは、もともとは透明か乳白色をしていて、そこに遊色(ゆうしょく:イリデッセンス)が出て初めてプレシャス(貴重な、高価な)オパールと呼ばれ宝石になる。
もちろん私たちも遊色のあるオパールがいいに決まってる。でも、ここに落ちている石に遊色はないだろう。なぜなら、間違いなくこれらは他の採集家たちがさんざん探した跡だと思うから。
新たに遊色のあるオパールを見つけるためには、オパールの入っていそうな石を見つけ、それを割って探さなきゃならない。これがちょっと骨の折れる作業だけれど、だからこそ見つけたときの感動がデカイ。その瞬間を想像しながら私はハンマーを取り出した。
「遊色つきはちょっとやそっとじゃ見つからない」ということは聞いていました。聞いていましたけど、こんなに見つからないものとは思いませんでした。
「ちょっと、そんなに叩かなくていいよ」
ガンガン叩いている私を見かねてカミさんがいった。
オパールは瑪瑙や水晶と同じ「二酸化珪素」でできているけれど、それらと違って結晶していないから軽く叩いただけで割れる。だから、割れないものは初めからオパールじゃない。
しかし、あまりにも見つからないため、私はムキになって石を叩いた。
細かく砕けた破片が顔にパチパチぶつかって痛い。そして次の瞬間、割れた大きめの破片が私の人差し指をかすりカミさんの頭を直撃してしまった。
「痛っ! 何やってんのよ。だから叩かなくていいって何度もいっているでしょ!!」
頭に手を当て尻餅をつきながら彼女が私を睨む。
「ごめん、ごめん」といいながら彼女を起こそうと手を差し出す。
ところが、カミさんはビックリしたような顔をして指先を凝視していた。
「どうしたの指!」
「え? あ、あれー!?」
差し出した手の指先が真っ赤に染まっていた。
そういえばさっきの破片がカミさんにぶつかる前、私の指をかすっていたのだった。
というわけで、オパール探しは中止。しばらく止血に時間を費やしてしまいました。
鉱物採集はけして安全じゃない。もちろん今回は私が悪いのだけれど、ちょっとでも気を抜くといつでも事故が待っているのだ。
オパールの産地はここ小松市の他に福島県と愛知県にあるんです。
私たちは以前、福島県の産地に行ったことがあって、そこはかなり簡単に見つけることができたんで、今回も同じ感じで見つかると期待していたんだけれど、ちょっと甘かったですね。
けっきょく今回は採集できなかったので、写真がありません。
代わりといっては何ですが以前に採集した福島県のオパールの写真を載せました。
こんなのが採れると期待していたんだけど。
すぐ下の写真はコントラストを強調したものです。
A
B
C
D
E
ABCは同じ石。DEは同じ石。
オパールのことは忘れて、次回は紫水晶だ!
妻・くみ子の趣味に無理矢理つき合わされた形で始めた宝探しにハマッてしまい、その紀行文を小学館のアウトドア雑誌BE-PALに連載。素人でも採取可能な天然石の採集紀行や石の選び方・魅力やそれにまつわる幅広い知識を生かし活動の幅を広げている。
消費者の立場から見た初の本。鑑賞から採集までわかりやすく解説。
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小学館のアウトドア雑誌「BE-PAL」に14回にわたって連載していたものの単行本化。
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